プロデューサー・インタビュー/江並直美 デジタローグ



アートディレクターとして辣腕をふるうかたわら、92年にデジタローグ社を設立。最初に制作したCD-ROM『YELLOWS』は収録された五味彬の撮り続けた日本女性の全裸写真がセンセーショナルな話題を呼び、わが国のCD-ROM黎明期におけるエポックメーキングなセールスを記録。以後、荒木経惟、日比野克彦、タナカノリユキなど、作家性の高いタイトルを次々とリリース。96年に制作された松本弦人の『ジャングルパーク』で新境地を開く。


Q:まずデジタローグを始められる前の、江波さんの前歴からうかがえますか?

 他のプロデューサの方はどうか知らないけれど、僕は16年間ほどずっとグラフィックデザインをやってきた人間なんですよ。だからデジタローグでCD-ROMの制作を始めて以後も、プロペラアートワークスという会社でのアートディレクションの仕事と、両方ともずっとやり続けてまいりましたので、別にどちらかを辞めてひとつだけやっているわけではありません。ですから、そういう意味では「前職なし」ということなんですけど。

Q:グラフィックデザインの専業だった時、すでにコンピュータを使っていたわけでもないんですか?

 当時はコンピュータは使ってませんでしたね。今でこそデザインするにしても、コンピュータ使えないと、という話になってきたけれど、それは88〜89年頃からで、それ以前のデザインというのはもっぱら手作業だったわけです。そういうアナログな現場でしたから、コンピュータとはあまりかかわりあいはなかった。でもコンピュータを使ってデザインをするようになったおかげで、目的が広がったことは確かだけれど、やってること自体、意識の上ではそんなに変わっていないと思います。もちろんコンピュータの勉強はしなくちゃいけなかったけれど、勉強といってもプログラムまで学習したわけではないから、それこそ家電製品が使えるような意味でコンピュータを使えるようになった、そういうレベルです。だからそれに指示を出す仕事そのものは、そんなに難しい話ではありません。



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