プロデューサー・インタビュー/江並直美 デジタローグ



Q:江並さんが「これでいい」と判断すればものごとが進むというのは、クリエイターにとってもある意味恵まれた環境ではないですかね。

 ある人たちにとっては、そうでしょうね。デジタルタイトルについては合議制では決めていないので、もっぱら出逢いと直感でやってますから。僕が好きだなと思った企画や作品は、とにかく進めますから、そういう出逢いが持てた人にとっては幸福かもしれない。ただ僕らも色々な企画やプランを見せてもらって、プレゼンテーションとか目にするけれど、やっぱり「素晴らしいアイデアだけれど、絶対売れないだろうな」と思う作品もあって、そこには素晴らしさの加減があるんですよ。ただ基本的に、持ち込み企画というのはあまりやらないですね。誰かと出逢って、話合いの中から作るパターンが多いですね。

Q:アーティスト側が当初そういうデジタル作品集みたいなスタイルを想定していなくても、出逢いの中で、江並さんの方から「それをCD-ROMにしてみてはどうか」といったディレクションをされる場合はないのですか?

 ありますよ。例えば今年ようやくリリースできそうなタイトルで、木村恒久さんという日本のフォト・モンタージュ作品の草分け的な作家がいるのですが、木村さんには僕の方から「これをデジタルで残しておきませんか?」って提案しました。

 結局、僕らの知っているアーティストというのはそれなりにパワーがある人たちだから、その人たちといっしょにやっていくうち、喜んでもらえたり面白がってもらえたら、一度取り組んだらうちは早いからね。まあ、デザイナーやアーティストや写真家だったら、今そういうものを出せたらありがたいと思う人は多いですよ。

Q:その木村恒久さんの作品集以外にも、現在進行中のものはいくつかあるんですか?

 引っかかってるものはたくさんあって、もう大変なんですよ。でもなかなか完成しなくて。だけどそれは、何も作るモノがないより企画が山積みのほうがいいじゃないですか。



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