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Q:江並さんご自身がアートディレクションをやられてきた経緯があるからこそ、そういう別の才能を引いてくることができたわけですね。 僕らの世代というのは、たぶん第1世代であって、すぐ古びると思うんですよ。というのは僕らの世代は従来型メディアの論法や文法をまだまだ引きずっている部分があるから。美学についてもそうだけど、そういうもののいいところだけ残して、次のネクスト・ジェネレーションを作ろうとしているわけで、そういう時に若い人たちが入ってきた場合、昔の古典……例えば今のデザインも10年ぐらい経てば古典になっちゃうわけですが……そういうものをちゃんと捉えているかどうか。それは音楽にしても、映画にしてもそうですよ。映画や音楽、デザイン、絵画、写真に関して、やっぱりいろんなものを見ていて、それなりの基礎知識を知っていないと、この世界は通用しないと思います。マルチメディアというのは、あらゆるものを包括してるものですからね。でも逆に、そういう過去の蓄積に全然頼らないで、凄いモノができちゃうかもしれないし。 Q:何にも蓄積のないところから、見たこともないモノを作れちゃう天才、みたいなことですか? 江並:そうそう、だから自分でも思うけど、僕らみたいに変にゴチャゴチャ知ってる奴は逆にうっとおしいよね。それよりも「これは絶対すごいぞ!」っていうのが見たいから、やっている仕事でもあるわけです。スイカを採るならスイカ畑とか。メロンを採るならメロン畑とか、やっぱりあるわけじゃないですか。そこで宝石がほしい時に絶対メロンやスイカはほしくないから、だから僕らはダイヤモンド鉱山を作ろうとつねづね思っているわけですよ。そこには求められる人材が集まってくるわけで、そういうものがデジタローグということです。だからどちらかというと、うちはカルト集団的なところがある(笑)。 あまりにもくだらないことを言う奴が多いから、「俺が俺が」ってここで主張しておかないと、やっぱり若い優秀な才能は集まってきませんよ。デカいこと言うようだけど、うちのような会社はやっぱり自らの道を進んでますからね。はたから見たら派手なことをやってるように見えるけれど、何のことはない、けっこう地道な活動です。製作は家に帰れないし、これはもう地獄のような日々ですよ。とにかく完成させるまでは徹夜になります。これはビジネスの冷徹な目です。だから計画・目標・評価を基準にするし、ダラダラやるなとは、いつも言ってます。僕たちみたいな小さな規模でやっているところに一人たりとも無駄な人間、あるいは志の低い人間がいてはいけないのです。僕自身、そのリスクを負って経営しているわけですから。リスクというのはお金だけではなくて、時間というリスクもある。やっぱりものすごい時間と労力を投入するわけですよね。そもそも僕が自分のデザインという作業をかなり捨ててやってるわけだし……多くは求めないですけど、ある程度の水準は達成してほしいわけですよ。 words+interview 木村 茂樹 |
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